03月 « 2017年04月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  » 05月

有頂天家族2舞台探訪記③

2017年 04月28日 21:36 (金)

uchotentop2.jpg


有頂天家族舞台探訪記(第一期)
有頂天家族2舞台探訪記①
有頂天家族2舞台探訪記②


一泡吹かせようと、「地獄の鬼」に化けた矢三郎に仰天する天満屋でしたが、そこで取り出したのは二代目がなくした「独逸製空気銃」ー

転んでもただでは起きぬ、脅威の粘り強さを見せる謎の男・天満屋。ところがちょうどそのとき、天満屋が「自分を地獄に突き落とした張本人」と憎しみを募らせる弁天が世界一周から帰還。二代目の帰朝で騒然とする京の狸界隈でしたが、そこに見るものを震えさせる天下無双の弁天が帰って来たとあっては、二人の間に何か起こらぬわけがない…
いよいよ「波風」が立ち始める第三話「欧羅巴の香り」です。

b_uchoten2_c_0301.png b_uchoten2_p_0301.jpeg
第三話:狸谷山不動院・交通安全自動車祈祷殿
さて、矢三郎と母・桃仙は実家の狸谷不動院にやってきます。

b_uchoten2_c_0302.png b_uchoten2_p_0302.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「ここの石段、ちょこっと削れているでしょ?」

b_uchoten2_c_0303.png b_uchoten2_p_0303.jpg
第三話:狸谷山不動院
「これはお母さんが飛び跳ねたから。」
「デタラメ言ってら。」

b_uchoten2_c_0304.png b_uchoten2_p_0304.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「デタラメなもんですか。何千回も上り下りしたのだから削れて当たり前。そうしたら、総さんたちが上って来たんですよ。」
「たしか、タケノコ探検隊とか言って。」
「タケノコではなく、ツチノコでしょ。」

b_uchoten2_c_0305.png b_uchoten2_p_0305.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「そうそう、ツチノコ。」

b_uchoten2_c_0306.png b_uchoten2_p_0306.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「父上は、ツチノコを捕まえようとして、母上を捕まえたわけだ。」

b_uchoten2_c_0306-1.jpg b_uchoten2_p_0306-1.jpg
第三話:狸谷山不動院・本堂

b_uchoten2_c_0307.png b_uchoten2_p_0307.jpeg
第三話:狸谷山不動院・三社明神堂
こちらは本堂と向かい側にある小さな社。

b_uchoten2_c_0308.png b_uchoten2_p_0308.jpeg
第三話:狸谷山不動院・三社明神堂
「こんにちわー」
「おやおや、誰かと思ったら桃仙じゃないか。」

b_uchoten2_c_0309.png b_uchoten2_p_0309.jpeg
第三話:狸谷山不動院・三社明神堂
「矢三郎と会うのも、久しぶりであるなぁ。」

b_uchoten2_c_0310.png b_uchoten2_p_0310.jpeg
第三話:狸谷山不動院・三社明神堂
「お久しぶりです、お兄さん。」

b_uchoten2_c_0311.png b_uchoten2_p_0311.jpeg
第三話:狸谷山不動院・三社明神堂
「お母さんにお願いがあって来たのだけれど。」

b_uchoten2_c_0312.png b_uchoten2_p_0312.jpeg
第三話:狸谷山不動院
そして連れてこられたのは本堂脇から入るハイキングコース。

b_uchoten2_c_0313.png b_uchoten2_p_0313.jpeg
第三話:狸谷山不動院
山道を進むと…

b_uchoten2_c_0314.png b_uchoten2_p_0314.jpeg
第三話:狸谷山不動院
そこには狸の群れがwそしてその中にひときわ真っ白な毛玉、それが桃仙の母、すなわち矢三郎たちの祖母でした。

b_uchoten2_c_0315.png b_uchoten2_p_0315.jpeg
第三話:狸谷山不動院
なんとも要領を得ない会話ながらも矢二郎の化け力を治す薬と、「波風たててね、うんと立ててね」と意味深な言葉を祖母からもらった矢三郎でした。

b_uchoten2_c_0316.png b_uchoten2_p_0316.jpeg
第三話:狸谷山不動院
矢三郎の頭に残ったのは「ここはお兄ちゃんが頑張るところなんだからね」という祖母の言葉。

b_uchoten2_c_0317.png b_uchoten2_p_0317.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「おばあ様は不思議なことおっしゃったわね。」
「何を頑張るんだろう?さっぱり分からないや。」

b_uchoten2_c_0318.png b_uchoten2_p_0318.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「それにしても暑いわね〜」

b_uchoten2_c_0319.png b_uchoten2_p_0319.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「夏ですからね。夏といえば五山の送り火ですね。」
「今年も楽しくなるといいわね。」

b_uchoten2_c_0320.png b_uchoten2_p_0320.jpeg
第三話:狸谷山不動院
さて五山の送り火といえば納涼船。下鴨家の納涼船は一昨年前に夷川家の仕業で壊れたままで、今年は奈良の遣唐使船を借りる算段を矢一郎がつけているとのこと。

b_uchoten2_c_0321.png b_uchoten2_p_0321.jpeg
第三話:狸谷山不動院
「矢一郎はてんてこ舞いなんだから。将棋大会といい、納涼船といい、あなたも少しは手伝いなさい。」
「ふぅん、やなこった。」

b_uchoten2_c_0322.png b_uchoten2_p_0322.jpeg
第三話:烏丸六角交差点
狸谷不動院で預かった薬を矢二郎に届けるために六道珍皇寺を訪れた矢三郎は、二代目がホテルオークラを引き払ったと聞かされ、早速、矢四郎を連れて引っ越しのお祝いに。

b_uchoten2_c_0323.png b_uchoten2_p_0323.jpeg
第三話:新町通六角上る
やって来たのは頂法寺から烏丸通を隔てて反対側、新町通りにある古いビルディング。
ちなみに手前右に写っているのは紫織庵(旧・川崎家住宅)で、かつて古民家でしたが現在は指定有形文化財で「京のじゅばん&町家の美術館」として一般公開されています。(入場500円)
紫織庵

b_uchoten2_c_0324.png b_uchoten2_p_0324.jpeg
第三話:新町通三条上る
二代目が邸宅を構えるビルは現地にありませんが、新町通六角から少し北に行った三条通付近に似たような外観のビルがあります。三条通は元々、明治大正にかけて京都随一の繁華街として洋館が建立され、現在に至まで数多く残っていますね。



*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て「有頂天家族2」製作委員会にあります、ので。

有頂天家族2舞台探訪記②

2017年 04月18日 09:01 (火)

uchotentop2.jpg


有頂天家族舞台探訪記(第一期)
有頂天家族2舞台探訪記①

「二代目」の帰朝を知った赤玉先生は果し状を送りつけ、決闘の場となった南座に二代目がゆっくりと降り立ちますが…
有頂天家族2第二話では、100年ぶりに帰朝を果たした二代目に加え、本作初登場となる天満屋がこれまた独特な持ち味で物語を複雑怪奇なエンターテイメントに変えていきます。
それでは第二話登場の背景を紹介していきましょう。

b_uchoten2_c_0201.png b_uchoten2_p_0201.jpg
第二話:CANDY JOY
矢三郎がバイトをすることになった寺町の骨董屋。モデルとなったのは第一期五話でも登場した、四条寺町を下ったところにある雑貨屋「CANDY JOY」。

b_uchoten2_c_0203.png b_uchoten2_p_0001.jpeg
第二話:寺町商店街

b_uchoten2_c_0204.png b_uchoten2_p_0204.jpeg
第二話:寺町商店街
突如骨董屋の店主に呼び出された矢三郎は寺町商店街へ。

b_uchoten2_c_0205.png b_uchoten2_p_0205.jpeg
第二話:寺町商店街
一通り説明を受けて寺町商店街アーケードの屋上へとあがっていると、そこにはなんとラーメン屋台がw
屋台があったのはタリーズコーヒーの上のようですね。

「森羅万象、これエンターテイメントよ。」

が口癖の天満屋が堂々の登場。

b_uchoten2_c_0206.png b_uchoten2_p_0206.jpeg
第二話:寺町商店街
熊に化けて天満屋を驚かそうとした矢三郎でしたが、それを一笑にふし全く動じる様子のない天満屋。

b_uchoten2_c_0207.png b_uchoten2_p_0207.jpeg
第二話:寺町商店街
「ぎゃーーーーー!」

b_uchoten2_c_0208.png b_uchoten2_p_0208.jpeg
第二話:寺町商店街
逆に天満やの「幻術」に陥った矢三郎は熊の姿のまま寺町商店街を闊歩。

b_uchoten2_c_0209.png b_uchoten2_p_0209.jpeg
第二話:寺町商店街
四条寺町大パニックww

b_uchoten2_c_0210.png b_uchoten2_p_0210.jpeg
第二話:寺町商店街
すぐ近くには交番もありますが、警察官も緊急出動。

b_uchoten2_c_0211.png b_uchoten2_p_0211.jpeg
第二話:寺町商店街
「と、とまれー!とまらんと撃つぞ〜〜!」

b_uchoten2_c_0213.png b_uchoten2_p_0213.jpeg
第二話:寺町商店街
と、そこへ飛び込んで来たのは骨董屋で待っていたはずの海星。

b_uchoten2_c_0214.png b_uchoten2_p_0214.jpeg
第二話:寺町商店街
たちまち矢三郎の化けが解かれ、つい先ほどまであった巨大な熊はどこへやら。

b_uchoten2_c_0215.png b_uchoten2_p_0215.jpeg
第二話:丸太町橋
「兄ちゃん!兄ちゃん!」
「しっかりしろ!」
と、矢四郎と海星の呼びかけでようやく目を覚ます矢三郎でしたが、幻術にかかっていた記憶がまるでない様子。

b_uchoten2_c_0216.png b_uchoten2_p_0216.jpeg
第二話:丸太町橋
結局海星のアイディアで矢三郎は鴨川に放り込まれて正気に戻ったのでした。

b_uchoten2_c_0217.png b_uchoten2_p_0217.jpeg
第二話:丸太町橋
「まったく、狸が人間に化かされるなんて情けない!」

狸をも化かし、「おれは天狗より偉い」と豪語する天満屋はいったい何者なのか?


b_uchoten2_c_0218.png b_uchoten2_p_0218.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
さて、その後日、昨年冬の騒動で金曜俱楽部を除名となった淀川教授に呼ばれて来たのは三井寺(大津市)付近にある、菖蒲池画伯の家でした。

b_uchoten2_c_0219.png b_uchoten2_p_0219.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
そこでまさかの天満屋との再会。画伯夫妻、天満屋、淀川教授と五人でサンショウウオの鍋を囲み、帰路につく二人でしたが…

b_uchoten2_c_0220.png b_uchoten2_p_0220.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「教授、あの天満屋っていう人は何者なのですか?」
「金曜俱楽部で見かけたことがあるよ。寿老人の手先のような仕事をしていた。」
「どうりで胡散臭い訳だ。スパイかもしれない。」
「それにしても妙でね。彼は寿老人の逆鱗に触れて京都から姿を消したはずでね…」


b_uchoten2_c_0231.png b_uchoten2_p_0231.jpg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「淀川教授!」
と、天満屋の提灯をもっていた滋賀県名物飛び出し小僧は、作中同様のものが現地に存在します。

b_uchoten2_c_0221.png b_uchoten2_p_0221.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「聞きましたぜ。金曜俱楽部から追放されたそうですな。」
「なんだい天満屋さん。君には関係ないことだ。」

b_uchoten2_c_0222.png b_uchoten2_p_0222.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「腹いせに狸鍋反対運動をしているとか。無茶しますな。」

b_uchoten2_c_0223.png b_uchoten2_p_0223.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「君は旅に出たのではなかったかね?」
「確かにそんなこともありました。我が純粋なる好奇心の発露が寿老人の逆鱗に触れましてな。」

b_uchoten2_c_0226.png b_uchoten2_p_0226.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「つまはじきにされたもの同士、仲良くやりましょうや。」
「相談料が高そうだね、ごめん被る。」
「ねぇ教授。寿老人ってのは怖い人だよ、せいぜい気をつけるこってす。」

b_uchoten2_c_0227.png b_uchoten2_p_0227.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「それでは、私めはこれで。」

b_uchoten2_c_0228.png b_uchoten2_p_0228.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
と、ひらり橋から疎水に身を翻すと渡し船にちゃっかり。

b_uchoten2_c_0229.png b_uchoten2_p_0229.jpeg
第二話:琵琶湖疎水(三井寺駅前)
「全く呆れた人物だ。こいつは油断ならないぞ。」

そして矢三郎は淀川教授と別れ、再び菖蒲池画伯の元を訪れます。そして画伯の口から語られたのは天満屋が地獄からやってきたという話。そして見せられたのはえも言われぬ亡者たちと鬼の実に恐ろしい絵画でした。

「懐中電灯をつけて照らしてみると、異様な風景が浮かび上がった。
黒々とした岩場が広がり、あちこちに不気味な赤い色が散らばっている。それらは火炎の色であり、また血の色でもある。毛むくじゃらでたくましい鬼たちが合われな亡者たちを追まわし、血の池に沈めたり、棍棒で叩き潰したりしている。」

(『有頂天家族 二代目の帰朝』P171より)

b_uchoten2_c_0230.png b_uchoten2_p_0230.jpeg
第二話:京都市営地下鉄東西線
そして京都に帰った矢三郎は、天満屋に一矢報いようと策を練るのですが…


「いやらしくも恐ろしいのは人間である。生き馬の目を抜く世の中、化かし化かされながら昼夜を分たず腕を磨き、「世はなべて化かし合い」とナマ悟りした人間ほどデンジャラスなものはない。」
「今や我々は、人間が狸を化かす時代を迎えた。
かくして、怪人「天満屋」の登場となる。」

(『有頂天家族 二代目の帰朝』P129より)


**さて、ここからはOPの背景紹介です。

b_uchoten2_c_op01.png b_uchoten2_p_op01.jpeg
OP:京都タワー(京都駅から)

b_uchoten2_c_op02.png b_uchoten2_p_op02.jpeg
OP:祇園白川(大和橋から)

b_uchoten2_c_op03.png b_uchoten2_p_op03.jpeg
OP:辰巳大明神(?)

b_uchoten2_c_op04.png b_uchoten2_p_op04.jpeg
OP:ハッピー六原前

b_uchoten2_c_op05.png b_uchoten2_p_op05.jpeg
OP:祇園(巽橋下る)

b_uchoten2_c_op06.png b_uchoten2_p_op06.jpeg
OP:鴨川デルタ

b_uchoten2_c_op07.png b_uchoten2_p_op07.jpeg
OP:下鴨神社(御手洗池)

b_uchoten2_c_op08.png b_uchoten2_p_op08.jpeg
OP:紫雲山頂法寺・六角堂

b_uchoten2_c_op09.png b_uchoten2_p_op09.jpeg
OP:先斗町

b_uchoten2_c_op10.png b_uchoten2_p_op10.jpeg
OP:鴨川(団栗橋より)

b_uchoten2_c_op12.png b_uchoten2_p_op12.jpeg
OP:東華菜館

b_uchoten2_c_op13.png b_uchoten2_p_op13.jpeg
OP:夷川発電所

b_uchoten2_c_op14.png b_uchoten2_p_op14.jpeg
OP:珈琲蔦屋

b_uchoten2_c_op15.png b_uchoten2_p_op15.jpeg
OP:寺町商店街(三嶋亭前)

b_uchoten2_c_op16.png b_uchoten2_p_op16.jpeg
OP:吉田山北側入口

b_uchoten2_c_op17.png b_uchoten2_p_op17.jpeg
OP:建仁寺北壁

b_uchoten2_c_op18.png b_uchoten2_p_op18.jpeg
OP:建仁寺北側

b_uchoten2_c_op19.png b_uchoten2_p_op19.jpeg
OP:花見小路(京料理美登幸前)

b_uchoten2_c_op20.png b_uchoten2_p_op20.jpeg
OP:四条河原町

b_uchoten2_c_op21.png b_uchoten2_p_op21.jpeg
OP:四条烏丸(三菱東京UFJ銀行前)

b_uchoten2_c_op22.png b_uchoten2_p_op22.jpeg
OP:紫雲山頂法寺・六角堂

b_uchoten2_c_op23.png b_uchoten2_p_op23.jpeg
OP:鴨川デルタ

b_uchoten2_c_op24.png b_uchoten2_p_op24.jpeg
OP:鴨川デルタ

b_uchoten2_c_op25.png b_uchoten2_p_op25.jpeg
OP:建仁寺北側

b_uchoten2_c_op26.png b_uchoten2_p_op26.jpeg
OP:祇園白川

b_uchoten2_c_op27.png b_uchoten2_p_op27.jpeg
OP:祇園白川

b_uchoten2_c_op28.png b_uchoten2_p_op28.jpeg
OP:祇園(切り通し)

b_uchoten2_c_op29.png b_uchoten2_p_op29.jpeg
OP:下鴨神社

b_uchoten2_c_op30.png b_uchoten2_p_op30.jpeg
OP:下鴨神社

b_uchoten2_c_op31.png b_uchoten2_p_op31.jpeg
OP:京都タワー

b_uchoten2_c_op32.png b_uchoten2_p_op32.jpeg
OP:下鴨神社(?)

b_uchoten2_c_op33.png b_uchoten2_p_op33.jpeg
OP:千花(祇園四条)



*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て「有頂天家族2」製作委員会にあります、ので。

有頂天家族2舞台探訪記①

2017年 04月10日 08:25 (月)

uchotentop2.jpg


あるとき老狸はこう言った。
「狸の喧嘩に天狗が出る。これは駄目ぢゃ」
「天狗の喧嘩に狸が出る。これも駄目ぢゃ」
私はその言葉が気に入らなかった。

(『有頂天家族 二代目の帰朝』P167より)

下鴨矢一郎と夷川早雲の偽右衛門選挙が、金曜俱楽部を巻き込んでの一大騒動に終わって半年

ときは青葉が鴨川沿いに繁る5月。かつて京都にその権勢を誇った夷川早雲は雲隠れ、矢一郎は次の偽右衛門選挙への準備をに余念がなかった。一方の弟、矢三郎といえば、「むつかしい本」を読みふける矢四郎を従えて「ツチノコ探検隊」と称して野山を歩き回っていた。
一見平和が戻ったかに見える京都、しかし次なる波乱は海の彼方を越えてやって来る・・・

2013年にアニメ化された小説『有頂天家族』。その続編となる『有頂天家族 二代目の帰朝』が待望の続編アニメ化です。もうあれから4年経ちましたが、再びP.A.WORKSをはじめとした製作陣が結集しました。わたしたちを魅了した「森見ワールド」、大ヒットアニメの製作陣が再びとあればいやが上にも期待が高まりますが、それでは今回も美麗に再現された京都をオモチロおかしく紹介していきましょう。

有頂天家族舞台探訪記(第一期)


b_uchoten2_c_0101.jpg b_uchoten2_p_0101.jpg
第一話:狸谷不動院
ここに一つ、毛深き恋の物語がある。

b_uchoten2_c_0102.png b_uchoten2_p_0102.jpeg
第一話:狸谷不動院
今は昔、左京区一乗寺狸谷不動の森に、桃仙という名の狸の雌が暮らしていた。

b_uchoten2_c_0103.png b_uchoten2_p_0103.jpeg
第一話:狸谷不動院
桃のように瑞々しくて、仙人のように身が軽い。

b_uchoten2_c_0104.png b_uchoten2_p_0104.jpeg
第一話:狸谷不動院
参道の二百五十段もある階段で朝から晩まで遊んでいた。

b_uchoten2_c_0105.png b_uchoten2_p_0105.jpeg
第一話:狸谷不動院

b_uchoten2_c_0106.png b_uchoten2_p_0106.jpeg
第一話:狸谷不動院

b_uchoten2_c_0107.png b_uchoten2_p_0107.jpeg
第一話:狸谷不動院
彼女を軽んじるようなぼけなすは、「くたばれ!」の一言で撃退された。

b_uchoten2_c_0108.png b_uchoten2_p_0108.jpeg
第一話:狸谷不動院
近隣の子狸たちは畏敬の念をこめ、「階段渡りの桃仙」と呼んだ。

b_uchoten2_c_0109.png b_uchoten2_p_0109.jpeg
第一話:狸谷不動院
ある日のこと、馴染みのない子狸たちが狸谷不動へ乗りこんできた。

b_uchoten2_c_0110.png b_uchoten2_p_0110.jpeg
第一話:狸谷不動院
当時狸界を席巻していたツチノコブームに煽られて「ツチノコ探検隊」を標榜し、近郊の山々を荒しまわっていた悪童たちである。

b_uchoten2_c_0111.png b_uchoten2_p_0111.jpeg
第一話:狸谷不動院
歌いながら階段をのぼってきた悪童たちは、途中で桃仙と出会ったが、彼女の勇名を知らない彼らは居丈高に出た。

b_uchoten2_c_0112.png b_uchoten2_p_0112.jpeg
第一話:狸谷不動院
「そこのけチビスケ」
「なんだとコンニャロ」
桃仙は憤激し、悪童たちをぽこぽこ蹴落とした。
「くたばれ!」



b_uchoten2_c_0115.png b_uchoten2_p_0115.jpeg
第一話:狸谷不動院
それからというもの、参道の長い石段をめぐって、狸谷不動の子狸たちとツチノコ探検隊による陣取り合戦が繰り広げられた。桃仙はよく戦って自分たちの縄張りを守ったという。

b_uchoten2_c_0116.png b_uchoten2_p_0116.jpeg
第一話:狸谷不動院
やがて歳月が過ぎ去り、

b_uchoten2_c_0118.png b_uchoten2_p_0118.jpeg
第一話:狸谷不動院
白無垢姿となった桃仙は、かつて守り抜いた二百五十段を下っていった。

b_uchoten2_c_0119.png b_uchoten2_p_0119.jpeg
第一話:狸谷不動院
狸谷不動をあとにして、嫁入り先の糺ノ森へ向かうのである。

b_uchoten2_c_0120.png b_uchoten2_p_0120.jpeg
第一話:狸谷不動院
この世に毛深き恋なかりせば、下鴨家の兄弟は毛一筋だに存在しなかった。
玉のような毛玉たちが生まれたその先は、毛深き愛の物語となる。

(以上『有頂天家族 二代目の帰朝』P60〜61より)

b_uchoten2_c_0122.png b_uchoten2_p_0012.jpeg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)
「わたしはその三男として糺ノ森に生を受けた。」

b_uchoten2_c_0123.png b_uchoten2_p_0006.jpeg
第一話:四条花見小路付近
「しかし無念なことに、偉大な父を引き継ぐには、ちょっぴり器が足りなかったようで」

b_uchoten2_c_0125.png b_uchoten2_p_0007.jpeg
第一話:加茂大橋
「父亡き後、我ら糺ノ森の兄弟は立派な父の血を引き損ねた阿呆たちと言われてきた。」

b_uchoten2_c_0128.png b_uchoten2_p_0011kai.jpg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)
「しかし、父から受け継いだ阿呆の血を身のうちに流す狸として、他にどういう生き方があったろう。阿呆の道より他に、我を生かす道なし。」


そして本編へ。


b_uchoten2_c_0129.png b_uchoten2_p_0129.jpg
第一話:下鴨神社
「そのツチノコっていうのは、タケノコみたいなものなの?」
「全然違いますよ、母上。」

b_uchoten2_c_0130.png b_uchoten2_p_0130.jpg
第一話:下鴨神社
「ヘンテコな蛇ね。きっとお肉はぶりぶりしてるわね。これは美味しくない。美味しくない!」
「だから、食べないですってば。」
下鴨総一郎の血を受け継いだ矢三郎はツチノコに興味を持った様子ですが、母は全く解する気配なし。

b_uchoten2_c_0131.png b_uchoten2_p_0131.jpg
第一話:下鴨神社
「そういえば、総さんも若い頃そんなの探してたっけ。」

b_uchoten2_c_0132.png b_uchoten2_p_0132.jpg
第一話:下鴨神社
「ほんとにもう呆れてしまうわ。狸の子っていうのは変なものに夢中になるものだからね。」

b_uchoten2_c_0133.png b_uchoten2_p_0133.jpg
第一話:下鴨神社
さらに通りがかった矢一郎が矢三郎の説教を始めますが、興味を示さない矢三郎は早速、矢四郎をツチノコ探検隊員1号に任命。

b_uchoten2_c_0134.png b_uchoten2_p_0134.jpeg
第一話:六道珍皇寺
「というわけで、誰もツチノコのロマンを理解してくれない。」
矢三郎は珍皇寺の井戸にこもる蛙となった矢二郎を訪ねます。

b_uchoten2_c_0135.png b_uchoten2_p_0135.jpeg
第一話:六道珍皇寺
「おれは蛙だから」ということでツチノコ探検隊へは協力できないと断られた矢三郎。

さて、その頃弁天は世界一周クルーズへ出かけてました。

b_uchoten2_c_0138.png b_uchoten2_p_0138.jpeg
第一話:高野川(出町橋付近)
思い起こすはこの春先。
「世界一周クルーズ?どうして急に?」
「だって、退屈したんだもの。」

b_uchoten2_c_0139.png b_uchoten2_p_0139.jpeg
第一話:高野側(出町橋付近)
「気が向いたら手紙を書くかもしれないわ。」

b_uchoten2_c_0140.png b_uchoten2_p_0140.jpeg
第一話:高野側(出町橋付近)
「おーほっほっほっほっほ〜」
と高笑いのまま、桜の花びらとともに京都の街から姿を消した弁天でした。

b_uchoten2_c_0141.png b_uchoten2_p_0141.jpg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)
そしてたった二人のツチノコ探検隊として如意ヶ岳へと入った矢三郎、矢四郎でしたが、そこで出会ったのは倫敦から「帰朝」した「二代目」如意ヶ岳薬師坊、すなわち赤玉先生の「息子」。

b_uchoten2_c_0144.png b_uchoten2_p_0144.jpg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)
「二代目の帰朝」!。この一大事を知らせるために京の街に駆け下りる矢三郎でしたが・・・

b_uchoten2_c_0145.png b_uchoten2_p_0145.jpg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)

b_uchoten2_c_0146.png b_uchoten2_p_0146.jpg
第一話:如意ヶ岳(大文字山)
赤玉先生の住居、コープ枡形を訪問した二代目を赤玉先生に化けて迎え撃ったりと、その胆力をすっかり気に入られた矢三郎は鞍馬天狗に打ち捨てられた倫敦土産の家財道具を探しまわることに。

b_uchoten2_c_0147.png b_uchoten2_p_0147.jpg
第一話:四条花見小路付近

b_uchoten2_c_0148.png b_uchoten2_p_0148kai.jpg
第一話:祇園巽橋下る
「二代目のことを偽右衛門の八坂さんが、お前から意見を聞きたいそうだ」ということで、矢一郎に引き連れられて矢三郎がやってきたのは祇園。

b_uchoten2_c_0149.png b_uchoten2_p_0149.jpg
第一話:祇園巽橋下る
さて、「二代目の帰朝」を八坂さんに伝えに来た矢三郎がやってきた肛門診療所は、祇園は巽橋を南に下ったところのようです。花見小路の一本西ですね。

b_uchoten2_c_0151.png b_uchoten2_p_0151.jpg
第一話:南座
そして教えられるのは100年前、大正時代に京都で繰り広げられた薬師坊と二代目の大決戦。
しかし「父親」との三日三晩の親子喧嘩に破れた二代目は海外へと姿をくらましたのでした。

b_uchoten2_c_0152.png b_uchoten2_p_0152.jpg
第一話:祇園巽橋下る
「ところで、赤玉先生は二代目が帰朝されたことを知っているのか?」

b_uchoten2_c_0153.png b_uchoten2_p_0153.jpg
第一話:祇園巽橋下る
「いや、知らないと思う。」

b_uchoten2_c_0154.jpg b_uchoten2_p_0154.jpg
第一話:京都ホテルオークラ
しかし既に「二代目の帰朝」が赤玉先生にも筒抜けで、こともあろうか赤玉先生は二代目に果し状を届けるよう、矢三郎に命じます。
ところで、二代目が滞在しているのは河原町御池の京都ホテルオークラ。

b_uchoten2_c_0155.png b_uchoten2_p_0155.jpeg
第一話:東華采館
さて、赤玉先生が二代目に果し状を送った時刻が迫る四条河原町。

b_uchoten2_c_0161.png b_uchoten2_p_0161.jpg
第一話:東華采館
赤玉先生の親友・金光坊も東華采館のビアガーデンで読書をしながら「そのとき」が来るのを待ちます。

b_uchoten2_c_0158.png b_uchoten2_p_0158.jpeg
第一話:菊水
菊水のビアガーデンでは薬師坊のオンボロ姿を見ようと宴会を開く鞍馬天狗の姿。

b_uchoten2_c_0159.png b_uchoten2_p_0159.jpeg
第一話:南座
何も知らず四条大橋を通り過ぎる地上の人々。

b_uchoten2_c_0160.png b_uchoten2_p_0160.jpeg
第一話:南座
しかし、そのとき二代目が南座に舞い降り、いよいよ薬師坊如意ヶ岳との100年越しの因縁の火ぶたが、切って落とされようとしていました。

***

こちらからはEDになりますが、モチーフとなったのは弁天が世界周遊中に立寄り、また二代目が100年間雌伏のときを過ごした英国の様子になります。

b_uchoten2_c_ed04.png b_uchoten2_p_ed04.jpg
第一話:家邊徳時計店ビル
こちらは第一期三話でも登場した、謎の時計台です。
この時計台のモデルについては明らかにされていませんが、三条寺町近くにある家邊徳時計店ビルがモデルであるというのは、私もかつてから主張してきたところであります。
参考:有頂天家族探訪記③

さて、『有頂天家族2』第一話の背景紹介は以上となります。第一話からこれまで登場しなかった一乗寺の狸谷不動院や、如意ヶ岳の大文字やその山道が登場するなど、なかなか観光客では行かない場所なのでは?という少しマニアックな名所が登場しました。
原作どおりですと、今回は第一期以上に舞台が広範(ひょっとすると京都府外も!?)になるやもしれませんので、期待して次回を待ちましょう!



*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て「有頂天家族2」製作委員会にあります、ので。