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ペンギン・ハイウェイ舞台探訪記

2018年 08月28日 09:01 (火)

「ぼくが住んでいるのは、郊外の街である。丘がなだらかに続いて、小さな家がたくさんある。駅から遠ざかるにつれて街は新しくなり、レゴブロックで作ったようなかわいくて明るい色の家が多くなる。天気の良い日は、街全体がぴかぴかして、甘いお菓子の詰め合わせのようなのだ。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P6より)





「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」で森見登美彦原作小説をビジュアル化してきた上田誠氏が脚本、新進気鋭の演出家・石田裕康が監督を務め、スタジオコロリドがこの夏送り出す森見登美彦原作小説の劇場アニメ『ペンギン・ハイウェイ』。『ペンギン・ハイウェイ』は森見作品の特徴である「京都もの」とは異色で郊外のニュータウンが舞台となっています。舞台として小説執筆時にイメージされたのは、森見氏が少年時代を過ごした奈良県生駒市。今回のアニメにおいても作中登場する建物のモデル、街の雰囲気作りとして生駒でロケハンが実行されたと思われますが、監督独自のイメージを加えたなんとも不思議で魅力溢れる世界観が作中で表現されています。それでは物語の舞台となった生駒へ・・・

★新石切駅★

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「駅前の街なみがとぎれてしまって、少し田んぼや竹林が見えた。電車は二つの駅に停まってから、県境の山をぬけるトンネルに入った。(中略)ぼくらは次の駅で降りた。そこは一度も降りたことがない小さな中州型の駅だ。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P104-105より)

アオヤマ君とウチダ君がペンギンをつれて動物園へと向かう途中、下車した駅。そしてお姉さんと海の街を目指しながら途中下車した駅。それは近鉄けいはんな線で舞台となる生駒市学研北生駒駅から3駅先となる大阪側の新石切駅で、小説中の記述とも、ビジュアルも一致しています。

★学研北生駒駅★

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アオヤマ君たちが暮らす住宅街最寄りの駅は先述のとおり近鉄けいはんな線の学研北生駒駅になります。お姉さんとの待ち合わせシーンで登場しますが、かなり正確に描かれているようです。

★真弓小学校★

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「ぼくは毎朝その歯科医院の前を通って、小学校まで通う。時間はおよそ二十二分かかる。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P8より)

アオヤマ君たちが通う小学校のモデルとなっているのは小説中でも真弓小学校と思われ、アニメ作中でも校舎のモデルとなっています。(※小学校ですので生徒さんのいる時間帯の撮影などは避けたほうがよろしいかと思われます)

★ケヤキ並木★

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「そして歯科医院のある角で南に曲がり、そこからはケヤキ並木に沿って歩いていく。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P9より)

こちらは私が撮影した地点より雰囲気が近い場所があるそうですので近いうちに再訪ですね。

★ともだ歯科医院★

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「ぼくはその宇宙ステーションみたいな歯科医院がとくに好きだ。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P7より)

「宇宙ステーション」に形容される歯科医院ですが、作中のモデルにされているのはならやま大通り沿の歯科医院。どうやら左右は反転しているようですね。

★ドイツ菓子ゲベック本店★

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「さまざまな実験の結果、一番ぼくが脳の栄養になると思ったのは、近所にある洋菓子店の「おっぱいケーキ」だった。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P122より)

こちらはキャプションがありませんが、「おっぱいケーキ」が並んでいた洋菓子店のモデルとなっているのは歯科医院から近い「ゲベック」になります。

★真弓配水場★

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「ぼくが丘の上の給水塔が好きなのは、給水塔が地球脱出船みたいに見えるからだ。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P31より)

街のランドマーク的な存在として何度も作中登場する給水塔ですが、こちらのモデルは北大和グランド近くの真弓給水場のようです。(「野性時代」2010年7月号において、森見さんがこちらで記念撮影をされているそうです)

★北大和グランド沿の小道★

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「丘の周辺にはまだ開発されていない森が広がっている。森のまわりはどこに抜けられるか分からない小道が縦横に走っていた。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P31より)

いわゆる「ジャバウォックの森」のモデルとなっているのは先の給水場から階段を上ったところにある藪の中の小道です。鉄柵まで雰囲気はそっくりですね。

★北五丁目バス回転広場★

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「ぼくはアスファルト道路の向かいにあるバスターミナルへ連行された。バスターミナルと言ってもぼくらが登校前に集まる公園ぐらいの広さで、隅に小さなプレハブの待合室と、コーラの自動販売機がポツンとあるだけである。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P39より)

お姉さんがペンギンを出現させる重要な場所ですが、実際にはアニメではかなり異なる景観に描かれています(自動販売機があるのは一致していますが)。森見氏もここで記念撮影をしているため、小説のモデルとなったのはこの自動販売機で間違いなさそうですね。「ジャバウォックの森」の小道を北に抜けたところにあります。

★けいはんな線停車場★

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「バスターミナル」からの景観ですが、確かにバス回転場からけいはんな線停車場を眺めた風景とよく似たところがあります。停車場も割と最近になって造成されたそうです。

★北五丁目バス停★

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「霧にしずんだ道路の向こうから、大きなシャトルバスがゆっくり走ってきた。ぼくらの街の果てにあるバス停に、空港へ行くバスが走ってくることをぼくはふしぎに思った。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P309より)

先ほどの回転場から西に少し歩いたところにあるバス停がアオヤマ君の家から最寄りのバス停という設定の様子です。

★イオン登美ヶ丘店★

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「ショッピングセンターは、ぼくらがこの街に引っ越してきたあとにできたものだ。週末になると街の人たちで遊園地のようににぎわう。」
(森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』P92より)

さて、こちらは形状も異なるためモデルとなったかは定かではありませんが作中登場するショッピングセンターのモデルは登美ヶ丘駅と隣接するイオン登美ヶ丘店でしょうか?

★梨風庵★

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こちらは劇場版でアオヤマ君が父親と訪れた喫茶店です。学研奈良登美ヶ丘駅から少々離れているため、徒歩での移動の場合はバスなどを利用することをお勧めします。

さて、作中登場する街並みなども再現されているとの話もありますので、BDが発売されたらぜひ確認のうえ、追記したいと思います。



*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て「「ペンギン・ハイウェイ」制作委員会」にあります、ので。

C94出店につきまして

2018年 08月08日 09:09 (水)

C94にてサークル「日々是妄想」2日目土曜日東G24bにて出店します。
以下、頒布予定の新刊1冊他を紹介しますのでお立ち寄りいただければと思います。


【C94新刊】『宇治を識る。-響け!ユーフォニアム舞台解説-』 フルカラー92P 1200円

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『響け!ユーフォニアム』の舞台となった宇治。しかしそこには千年前より最高傑作と呼ばれる文学作品『源氏物語』の舞台を「聖地巡礼」して回る人々がいました。千年前からファンが聖地巡礼をして二次創作をして…私たちと同じじゃありませんか。千年人々を惹きつけた聖地・宇治、その魅力を余さず伝えます。他、宇治が世界に誇る京都アニメーション、コラボ企画を次々と打ち出す京阪電車の特集も見逃せませんよ!

また、本誌とセットで今回のコンセプトビジュアルをクリアファイルとして頒布します。本誌とセット価格1,500円となります。

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クリアファイルには数に限りがございますので、先着順ということでご了承ください。
なお、新刊につきましては3日目東P29a「走れ!聖地巡り隊」様でも委託頒布の予定ですので、3日目のみご参加の方もぜひお越しください。


また、既刊も再頒布いたしますので、未入手の方はこの機会にブースでお手に取りください!


【C93既刊】『WUG-Style』 フルカラー22P 600円

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【C92既刊】『有頂天家族舞台解説 京都を識る。』 フルカラー64P 1000円

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