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文学少女の世界(第2回)

2010年 08月02日 01:47 (月)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)
(2006/08/30)
野村 美月

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嵐が丘 (新潮文庫)嵐が丘 (新潮文庫)
(2003/06)
エミリー・ブロンテ

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文学少女第2巻のお題はE.ブロンテの『嵐が丘』です。
『青い花』でも藤が谷の演劇の題材として登場してますね。

『嵐が丘』とは・・・

イギリス北部の通称「嵐が丘」と呼ばれる屋敷に住まう
アーンショウ家に、ある日主人が身寄りのない子をつれてくる。
主人はその子をヒースクリフと名づけ、息子ヒンドリーと娘キャサリン同様にかわいがり、育てる。
いつしかヒースクリフとキャサリンは両思いの仲となるが、自身に対する父親の愛情を奪われたと感じる
ヒンドリーからは憎しみの対象となる。
やがてアーンショウ家の主人は病死するとヒンドリーはヒースクリフを下男としてこき使うようになり、
キャサリンはヒースクリフを愛するにもかかわらず、隣家のリントン家のエドガーの結婚申し込みを受け入れてしまう。
激しい失意の中、ヒースクリフは嵐が丘を去る。

3年後、財と教養を身につけたヒースクリフは再び嵐が丘へと登場する。
自分にこの上ない失意を味あわせたアーンショウ家とリントン家への憎悪と、そしてキャサリンへの偏執ともいえる愛情を胸に秘め。

そしてヒースクリフの非情なる復讐が幕を開け、アーンショウ家とリントン家は破滅の坂を落ち始める・・・。
そのときキャサリンは?

そんな壮大(文章量も膨大)な物語です。


で、肝心の文学少女の評価ですが、ストーリーの謎は、本編が『嵐が丘』に範を取っていることがわかればすぐ回答が見つかります。
天野先輩も持ち前の文学知識で謎解きをするのですが、最後の最後で、物語の中心にある人物の心理を読みきれず、また読者をもアっと言わせるところがあるのがこのシリーズのスパイスなような気がします。

では嵐が丘を読んでから本編を読むのでは面白みが半減するかというと決してそんなことはなく、作中語られる天野先輩流の嵐が丘解釈にも驚かされるところがあり、嵐が丘の物語にも一層の深みが生まれる相乗効果。
(ただ、この方面に詳しい方の間ではこのような嵐が丘解釈の説は常識なのかもしれませんが・・・)

☆4.0

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