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文学少女の世界(第6回)

2010年 09月14日 01:57 (火)

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さて、今回は文学少女最終章へ向かう前、息抜きを兼ねながらしかし随所に伏線が張られた番外編。

お題は泉鏡花『夜叉ヶ池』。

さて、このたび文学少女シリーズを読むに当たり、題材文学作品のリストの中で、まず目に留まったのが泉鏡花の名である。

泉鏡花の名を始めて意識したのはある女学生の存在がある。
なにも古い学生時分の話ではない。ましてその女学生がどうのということでは全くない。
2年ほど前、社の採用活動で面談をした大学の後輩が泉鏡花を専攻しているというので、その予習にて泉の作品と人となりをざっと詰め込んだのがきっかけ。
「幽玄」と称される氏の作品は勿論のこと、尾崎紅葉に師事するエピソード、極度の潔癖症など、人物に妙にひかれるところがあった。
当時興味を持っていた国文学者・折口信夫とどこか重なるところがあったからかもしれない。

さて、今回の『夜叉ヶ池』、遠子嬢のいうとおり、音読推奨の作品である。
粗筋を頭に入れるだけではあまりにもったいない。
耳で聞き、(心の)目で見てこその戯曲。
白雪姫の尊大ながらも畏怖すべき存在感、彼女を取り巻く百鬼夜行の姿態、そして全てが洪水に飲み込まれる中で見つめあう主人公夫婦、わずか70頁ほどの書に凝縮された世界には圧倒されるはずである。


と、まあなんかいつもと口調まで違ってきちゃいましたが。
泉鏡花はですます調で語るには失礼に当たるような、そんな作品です。

肝心の本編、物語を盛り上げる為とはいえ、少々現実離れした展開かなというところでしたが。

しかしながら、最後、エピローグ部分の麻貴先輩と流人の「虫刺され」の描写、非常に間接的ながらもエロティックで乙でした。


☆4.0


さて、まるで中高生の夏の宿題でもこなしているような文学少女書評シリーズでしたが、次回で完結。
ここまで読んだ文庫本、文学少女、題材作品含めて13冊、長い夏がようやく終わりに差し掛かった気がいたします。

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