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Rollei de れっづ・ふぉと!なので。

2013年 10月14日 14:24 (月)

2013年7月より9月まで放映された広島・竹原を舞台とした大人気ヒーリングストーリー「たまゆら〜もあぐれっしぶ」。
今回も前回同様、主人公楓が愛用するRollei(ローライ)35sを使用した探訪記を執筆中ですが、プロローグ(にしてはずいぶんな文章・写真量になってしまいましたが)として、たまに質問を受けるRolleiの購入・使用方法や写真のブログ活用法について紹介していきたいと思います。

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Ⅰ:フィルムカメラのデジタルカメラとの違い、魅力とは?

まずは下の写真を見比べて下さい。
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竹原町並み保存地区で西方寺より同時刻にほぼ同じアングルより撮影したものです。左がデジカメ、右がRolleiです。

フィルムカメラ(クラシックカメラとも言います)の魅力は様々な雑誌などでも紹介されていますが、私としてあげたいのは次の二点だと思います。①電子装置をほとんど使わないメカニック的な魅力②写真を「絵」として見せてくれる魅力。
①について言えば、19世紀に写真技術が開発されてから、1965年に世界初の自動露出装置を搭載したオリンパス オートアイが発売されるまで基本的には全てマニュアル。露出計など以外は電気を使わないものでした。高度に電子化された現代のデジタルカメラ。光学的な原理は昔とかわりませんが、カメラとしての機工自体は素人には手が出せないブラックボックスだと言えます。70年代以前のカメラの機工は至ってシンプルで、初めてRolleiを手に取った時「こんなものでも写真が撮れるのか」と驚いたものです。電子制御装置を使用していないため、半世紀以上経たカメラが現在でも修理が容易であり、練習次第では自分でオーバーホールもできるでしょう。(あなたもマエストロになれるんですよ!)
②については先の写真を見ていただければその違いがわかるでしょう。デジタルカメラはその場を忠実に切り取るものであるのに対して、フィルムカメラは「絵」としてその場面を描くものだと言えるでしょう。粒状感、やわらかな印象、撮影された日時を錯覚させる不思議な色づかい。
総じて、フィルムカメラを使用することは「面倒なことをして、デジカメより劣化した写真(プロによると必ずしもそうとは言えないそうですが)を撮影する」ことだと言えます。無意味なことに思えますが、趣味とはそういう「無駄」を楽しみ、愛する一面もあるでしょう。自分が大好きな作品の主人公が使用した機材ならばなおさら、愛おしくなるでしょう。


Ⅱ:Rollei(ローライ)35sとは

1967年にドイツ・ローライ社より発売されたコンパクトカメラシリーズの一つです。ローライといえば、二眼レフのローライフレックスでも有名ですね。Rollei(ローライ)35を始めとして様々なバリュエーションがありますが、楓が使用しているのは1974年発売のシンガポール製35sとなります。レンズは他のシリーズがテッサー、クセナー、トリオターのF値3.5であるのに対して、35sはゾナーのF値2.8となります。単焦点40mm、沈胴式で、使用の度にレンズを引っ張りだします。露出計が内蔵されていますが露出調整はマニュアル式、またピント合わせは目測になります。まあ、フルオートに慣れた人だとちょっと戸惑うかもしれませんね。

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正面

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背面

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上面

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下面

各部位の扱いについては後ほど記述する使用方法を参照ください。


Ⅲ:どこで購入する?

これはどの入門書でも言っていることですが、中古カメラショップで実物を手に取って、動作不良がないか慎重に調べた上で購入するのが望ましいです(店の説明になかった不具合があった場合はほとんどの場合返品がききますし)。しかしたまゆらで人気が出てしまった現状Rollei(ローライ)35sを店頭で購入するのは難しいようですので、ネットオークションを利用するのが現実的なようです。以下、店頭で中古カメラを購入する場合の注意点を列挙しますが、ネットオークションでも相手にメールで質問するなど、出来るだけ状態を確認してから購入を決めるようにしましょう。

・難あり・ジャンクのように撮影に支障のあるコンディションではないか
・落下させたような凹み外傷はないか
・故障時に返品保証はつくか
・各部を動かして、ひっかかりなくスムーズに動くか
・シャッター速度に異常(速度が合わないなど)はないか
・ファインダーは奇麗か(取り除けないゴミ、カビなどはないか)
・内蔵の露出計は正確に動くか


Ⅳ:使用方法

それではいよいよれっづ・ふぉと!なので。

まずはあらゆる動作の基本となる、沈胴式レンズの引き起こし方としまい方を練習しましょう。

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レンズをつまんで引き起こします。力を入れてはいけません(全ての動作にも言えることですが、動かないところを力でなんとかしようとするとすぐ壊れます)

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引っ張りあげたらレンズを時計回りに回すと、「カチ」と音がしてロックがかかります。これで撮影可能状態となります。

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しまう時はこの逆作業をやるだけ。ロックを解除するときは上部の解除ボタンを押しながらレンズを反時計回りに回します。

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ロックを解除したらレンズを押し戻します。これで収納状態に戻りました。
ここで一つ重要なのは、レンズを出し入れするためにはフィルムが巻き上げられた状態である必要があることです。フィルムが巻上ってないとレンズにロックがかかり、うっかり忘れて無理にしまおうとすると故障の原因となりますので注意が必要です。フィルムの巻き上げについては後述。

それではもう一度レンズを撮影状態にして、実際に撮影してみましょう。

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絞り調整のつまみの内側についてるつまみを、使用しているフィルムのISO感度に合わせます。今回は一般的なISO400のフィルムを使用します。

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シャッター速度を調整。私は基本的に手ぶれの心配のない1/250にして、あとは絞りで露出調整をしています。

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絞りを調整。絞り調整つまみは下部シルバー色のスイッチを押しながらでないと、回らない仕組みになっているので注意。

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どうやって露出を合わせるのか?それを教えてくれるのが内蔵されている露出計です。白の針が現在の適正露出、オレンジの針が現在のカメラの露出設定を表しています。

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絞り、シャッター速度を調整してオレンジの針が白の針に重なるようにします。これで適正な露出を確保できる…はず。

しかしながら、どうもRolleiの中古品は露出計が壊れていたり、精度が不十分な場合が多いようです。そこで威力を発揮してくれるのがスマートフォンの露出計アプリ。
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Light Meterという便利な無料露出計アプリがお勧めで、デジカメ同様絞り優先、シャッター速度優先などで適正露出を算出できるようになっています。内蔵露出計が生きている場合でも、針が振り切ってしまうような夜間撮影などで必須のアイテムでしょうね。

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次にピントを合わせます。先述の通り、Rolleiは目測でのピント合わせとなります。ここは個人の感覚にたよるしかないのですが、3m以上離れると多少距離がずれていてもそんなに問題はないようです。風景写真なら無限にすればOKです。

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ファインダーを覗いて対象物を確認。ファインダーの様子は「たまゆら」作中でも忠実に再現されていますが、大枠の中に小枠があります。これは、ファインダーとレンズが別々のため、ファインダーを覗いた際の撮影範囲と実際の撮影範囲がズレてしまうので、それを補正するためのものです。実際にズレが生じるのは1〜2mくらいの近距離撮影をする時なので、風景写真をとる場合は気にする必要はありません。

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撮影構図が決まったらシャッターボタン。

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シャッターを切ったら忘れないうちにレバーを引いてフィルムを巻き上げましょう。うっかり忘れるとレンズをしまう時にトラブルの原因となります。

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第10話で楓がフィルム交換をするシーンが出てきますが、実際にやってみましょう。

まずはフィルムの装填からです。

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カメラを開けるには下部にある取り外しロックを解除します。

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すると後部のカバーがするりと抜け、カメラ内部が露出します。

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今回は27枚入りFUJICOLORのフィルムを使用します(カメラ屋で練習用としていただいたものです)。

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フィルムを引っ張って5㎝ほど出します。

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カメラの右側にレンズを収納する部位があり、上部の窪みにフィルム頂部をはめ込み、フィルムを左側の巻き取り軸の隙間に2㎝ほど差し込みます。

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蓋を閉め、フィルムを押さえながら二度くらいシャッターを切る、フィルムを巻き上げる動作を繰り返します。

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フィルムが滑らず、しっかり巻き上げられるようならOKです。

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後部カバーをはめ、ロックを元に戻します。これでフィルムは装填されました。

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あとは2、3回シャッターを切って残数メーター1に合わせます。これで撮影準備完了です。

写真を撮り終わった後は手動でフィルムの巻き戻しをします。

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巻き戻し用のスイッチを「リバース」にします。これを忘れて巻き戻すとフィルムが内部でちぎれてしまうので注意が必要。

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下部の巻き戻しレバーの基部を写真のように引っかけます。

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後は時計回りにレバーをグルグル回していきます。巻き終わると、内部で巻き上げ軸からフィルムが外れて手応えが軽くなりますので、そこで手を止めます(巻き戻しすぎるとフィルムがパトローネに全て入り込んでしまいます)。

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巻き戻しが終わったら先ほどの手順で後部カバーを外してフィルムを取り出します。

これで一連の撮影手順が終わりました。とにかくRolleiは一つでも手順を間違えると動かない仕組みになっており、うっかり間違えたまま力任せに動かすとすぐ壊れます。「動かないな」と思ったらどこか手順を間違えてないか、手を止めて考えるようにしましょう。


Ⅴ:どうやってインターネット上にアップするの?

方法としては、写真屋で直接CDに書き込む、プリントしたものをスキャナーで取り込むの二通りがあります。撮り終わったフィルムは写真屋で現像してもらうのですが、現在多くの写真屋でフィルムのCDへの書き込みサービスを行っています。一本300円〜といったところが相場のようです。プリントをしてから自宅スキャナーで取り込むのでは金も時間もかかるので、私はCDでデジタル化して、そのうち気に入った者をプリントしてもらうようにしています。


さて、プロローグとは言えない文量になってしまいましたが、いかがでしたでしょう?これから購入を考えている方、購入したけどまだ使ってない方、また購入の予定はない方にも楓が使っているカメラRollei(ローライ)35sを身近に感じていただけたなら幸いです。次回から、いよいよ探訪記となります。

Rollei de たまゆら〜もあぐれっしぶ〜本編はこちら!

参考文献
「はじめての中古カメラ」 日本カメラ社
「クラシックカメラ少女」suntrap notes.
「クラシックカメラ少女+1」株式会社マックス

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