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有頂天家族探訪記・京の歳時記

2014年 01月08日 23:37 (水)

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「・・・・・・それじゃあ、あなたは何を願うの?矢三郎」
 境内の喧噪が遠のいた。
 はて。
 私は思案した。
 しかし、とくに願いはないのだ。
 昨年も色々なことがあったが、とりあえずみんな生きており、とりあえず楽しくやってきた。今年も色々なことがあるだろうが、とりあえずみんなが生きており、とりあえず楽しければよいのだろう。我々は狸である。狸は如何に生べきか、と問われれば、つねに私は答えるー面白く生きるほかに、何もすべきことはない。
 洛中をうごうごする狸たちよ、一切の高望みを捨てよ。

(幻冬舎文庫 森見登美彦『有頂天家族』P416より)


有頂天家族探訪記①
有頂天家族探訪記②
有頂天家族探訪記③
有頂天家族探訪記④
有頂天家族探訪記⑤
有頂天家族探訪記⑥
有頂天家族探訪記⑦
有頂天家族探訪記⑧
有頂天家族探訪記⑨
有頂天家族探訪記⑩
有頂天家族探訪記⑪

今回は番外編。「有頂天家族探訪記・京の歳時記」と題しまして、本編記事執筆時に織り込めなかった京都の四季折々の情景を紹介していきたいと思います。本記事を通して「有頂天家族」の再現度の高さと映像美(今回の検証でPAスタッフがそれぞれの催事についても緻密な取材を行っていたことが明らかとなりました)、また下鴨神社初詣など、普段京都地元民以外は目にすることの少ない情景も楽しんでいただければと思います。
なお、今回の記事を執筆するにあたり、舞台探訪関係でお世話になっているエンドスさん(@los_endos_)から多くの写真を提供していただきました。この場をかりて厚く御礼申し上げたいと思います。



〜五山送り火〜
五山送り火は毎年8月16日。20時東山如意ヶ嶽の「東の大」より開始、松ヶ崎西山「妙」東山「法」、西賀茂船山の「船」、大北山「西の大」、曼荼羅山の「鳥居」と順番に点火され、およそ40〜50分程(東の大文字は20分程で鎮火してしまうので、5つ同時点火される時間帯はあるかないかだと思いますが)。夏の終わりの風物詩です。

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第四話:東大文字(出町橋西詰めより)(提供:エンドスさん)
東大文字見物のベストポイントとなるため、点火される20時前後はほとんど身動きがとれない状態で、見物客は感嘆の声をもらしながら思い思いに撮影。

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第四話:東大文字
立ち上がる煙までよく再現されてますね。

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第四話:出町橋東詰め(提供:エンドスさん)
点火されている時間は賞味20分程。エンドスさんがどうやってさきほどの撮影位置から迅速に移動できたのか気になります(笑)。

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第四話:東大文字(出町橋西詰めより)(提供:エンドスさん)
最初の写真が出町橋西詰め南側ですが、こちらのカットは北側となります。

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第四話:出町橋西詰(提供:エンドスさん)
撮影時間帯は点火の1時間程前でしょうか?まだそれほど混雑していません。


〜嵐山の紅葉〜
京都市内屈指の紅葉見物の名所・嵐山です。9月の水害により渡月橋周辺は甚大な水害を受けましたが、地元関係者の方の尽力により早期に復旧。渡月橋周辺の食事処、土産屋も紅葉シーズンは例年どおり営業できる運びとなり、今年も多くの人で賑わいました。

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第七話:嵐山・渡月橋

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第七話:嵐山・渡月橋
影の向きからもわかるとおり、本カットは早朝日の出の時間となります。撮影したのも11月末の早朝でした。

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第七話:嵐山・渡月橋

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第七話:嵐山・渡月橋
朝焼けに染まり、多少は赤みが増しているはずですが背景美術の色鮮やかさにはかないませんね…。


〜寺町商店街・クリスマスイルミネーション〜
本作で幾度となく登場する寺町商店街ですが、四季折々にあわせてアーケードの装飾が変わります。12月に入ってクリスマスイルミネーションとなりましたが、25日の深夜に確認したところもう謹賀新年に変わっていました。

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第九話:寺町商店街

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第九話:寺町商店街


〜下鴨神社・初詣〜
物語の終盤を締めくくった初詣。原作では八坂神社という設定が、アニメでは下鴨神社に変更されている点は記事本編でも指摘しました。しかしながら、下鴨神社に住う下鴨一家は勿論のこと、その周辺に住居がある赤玉先生、淀川教授(京大教授なので多分この辺でしょう)などが訪れている点を考慮するとむしろアニメの方が自然です。初詣と言えば平安神宮、八坂神社、伏見稲荷大社などがメジャーなところですが、京都市内在住の方曰く「あんな人のごった返すところなどいかん。近所の神社で十分」とか(笑)。

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第十三話:下鴨神社・鳥居(提供:エンドスさん)
鳥居の飾りつけは勿論正月だけ。

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第十三話:下鴨神社・楼門前(提供:エンドスさん)
ロケハンが行われたであろう2012年の初詣でも同様のものが確認されましたが、毎年焚火をしているようです。

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第十三話:下鴨神社・楼門前(提供:エンドスさん)

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第十三話:下鴨神社・楼門前(提供:エンドスさん)

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第十三話:下鴨神社・舞殿(提供:エンドスさん)
おみくじ処の位置までピッタリです。

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第十三話:下鴨神社・言社(提供:エンドスさん)
本殿前の七つの社に干支をお守りする神様が祭られています。

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第十三話:下鴨神社・本殿(提供:エンドスさん)
賽銭箱などの本殿は記事本編で紹介した動画から確認できなかったので、再現度はいかほどかと思いましたが、これまたピッタリ。

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第十三話:下鴨神社・本殿(提供:エンドスさん)

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第十三話:下鴨神社・本殿(提供:エンドスさん)
本カット、色々な意味で最も撮影し辛いカットだったと思います。エンドスさんに感謝。


「有頂天家族・京の歳時記」いかがでしたでしょうか?記事本編を執筆時より、四季に合わせたカットも是非回収したいと思っていましたが、多くの方のご協力、励ましをいただいてこのような形で記事をリリースすることができました。
自画自賛になりアレですが、自分なりにP.A.WORKSの熱い情熱に応えられる探訪記事を執筆できたと満足しております。これにてアニメ・有頂天家族探訪記は完結となりますが、自分の中では終わりません。原作第二部の発刊も予定されていますし、何より本作を通じて交流いただいた方、登場する店の方との関係は途切れることなく続いていくことでしょう。
「朱硝子」こと「バーノスタルジア」でスタッフと有頂天家族の話をしている奴がいたら多分私です。気軽に声をおかけください(笑)。


我ら一族とその仲間たちに、ほどほどの栄光あれ。

(幻冬舎文庫 森見登美彦『有頂天家族』P417より)

*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て「有頂天家族」製作委員会にあります、ので。

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