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『ジョゼと虎と魚たち』舞台探訪

2021年 01月12日 00:43 (火)

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★カリヨン広場

芥川賞作家・田辺聖子により1984年に書かれた短編小説『ジョゼと虎と魚たち』が36年の時を経て、アニメーション映画として蘇りました。制作は『交響詩篇エウレカセブン』『キャロル&チューズデー』等数々の名作を手がけてきたボンズ。監督・タムラコータロー、キャラクター原案・絵本奈央、キャラクターデザイン・総作画監督・飯塚晴子などの気鋭のクリエイターが集結し、昭和の色濃く残る『ジョゼ』を令和の『ジョゼ』へと新解釈したとも言える内容になっており、2003年の実写版とも異なる作風・ストーリーになっています。純愛ストーリーながら若者の「夢」をめぐり登場人物の思いが交錯する重厚感ある内容ですが、もう一つの見所は舞台となった大阪の背景です。再開発著しい梅田やなんば、天王寺と、対照的に昭和の面影が残る天下茶屋や八尾の住宅街など、生活感のある大阪を描いた2000年以降のアニメーションはおそらく初めてと言ってもいいでしょう。それでは作中描かれた大阪の街並みを紹介していきましょう。

【梅田】
★阪急大阪梅田駅・HEP FIVE側口
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阪急大阪梅田駅の南東側出口となります。

★HEP FIVE
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梅田のランドマーク的存在として長く親しまれている大観覧車は98年に誕生した商業施設、HEP FIVEのものです。

★サン広場
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こちらもHEP FIVE近くにある駅側の小さなスペースで「梅田 UMEDA」のオブジェが目印です。大観覧車で目を回した恒夫が休むシーンで登場します。

★梅田地下街
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「ダンジョン」とも形容される梅田地下街ですが、登場している場所は曽根崎警察署前の地下1階となります。

★JR大阪駅
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5代目となる西日本最大のターミナル駅で、2004年に「大阪駅再開発プロジェクト」として大規模開発が行われ「大阪ステーションシティ」として2011年にグランドオープン。


【心斎橋】
★御堂筋・周防町交差点
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終盤に恒夫がジョゼを探すシーンで登場しますがアップルストア心斎橋店がある交差点です。

★アメリカ村・朝日プラザ心斎橋
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若者文化の発信地としてアパレル店や飲食店が密集するアメリカ村ですが、ジョゼがはじめてキッチンカーでクレープを食べたところは朝日プラザ心斎橋ビルの下のようです。

【道頓堀】
★深里橋
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恒夫とジョゼが道頓堀を見ている場所は有名な戎橋ではなく、深里橋の方ですね。

★戎橋
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こちらは有名な道頓堀・戎橋の「グリコの看板」ですね。「最近のクミ子、道頓堀の看板みたいやで。」とはなかなか面白い比喩ですね。

【なんば・新世界】
★愛染坂
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恒夫とジョゼが出会うことになる坂のモデルは天王寺七坂のひとつ愛染坂(あいぜんざか)。坂の下りにある愛染堂勝鬘院から名付けられました。境内の多宝塔は市内最古の建造物で重要文化財に指定されています。なんば・天王寺の近くにありながら閑静な住宅街になっています。

★なんばパークス
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ここも恒夫とジョゼが遊びにきた場所ですが、大阪球場の跡地に南海電鉄が再開発した複合商業施設として完成。渓谷と緑地を思わせる壮麗な建物は2014年、CNNの「 世界で最も美しい空中庭園トップ10」に選ばれています。

★ダイビングショップ・オーシャンステージ
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恒夫のバイト先であるダイビングショップとして実在する店舗です。南海の高架下はなんば駅から南に伸びており飲食店やサイクリング、雑貨屋などが入っています。監督も実際に訪れて、高架下にあるという立地を気に入ったとか。

★南海高架下・今宮戎神社方面
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ダイビングショップでジョゼが恒夫と喧嘩したのちに一人で帰途につくシーンで登場。

★パークスタワー
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こちらは一瞬だけ登場するシーンですが、ダイビングショップ前から見えるパークスタワー。

★喫茶ドレミ
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通天閣の真下にある創業67年の老舗喫茶店。チヅと親戚がジョゼのことで話しているシーンで登場していますが、その際にチヅが食べている「プリンローヤル」も実在するそうです。

【天王寺】
★天王寺動物園
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1915年開業で日本で3番目の古さを誇る天王寺動物園。恒夫とジョゼは彼女が「怖い」と思う虎を見に来るわけですが、アムール虎はオスでは日本最高齢の17歳、だいぶお年をめしているようで眠たげでした。

★あべのハルカス
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2014年に近鉄が開業させた施設で、横浜のランドマークタワーを抜いて高さ300メートルで日本一の座を保持しています。

★てんしば
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恒夫とジョゼがふざけあう広場は天王寺動物園と天王寺駅、あべのハルカスに囲まれた天王寺公園の「てんしば」です。かつての雑然とした天王寺公園を2015年にリノベーション。。

★あべのハルカス前陸橋
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こちらはあべのハルカス前の交差点陸橋です。

【天下茶屋】
★天下茶屋駅
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「海へ連れて行け」というジョゼの命令を受け取った恒夫が海(須磨海岸)を目指すために最初に到着した駅。南海本線と堺筋線が乗り入れています。

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恒夫がチヅに電話しているときに通過するのはコンビニのアンスリー。

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こちらは天下茶屋駅の東側出口。

★天下茶屋駅付近
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★北天下茶屋駅付近踏切
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天下茶屋駅のシーンとは前後しますが、家を逃げ出したジョゼに恒夫が追いつく踏切です。立地的にはジョゼの自宅は天下茶屋付近という設定のようですね。


【河内山本】
★玉串川・河内山本駅南
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ジョゼの家がある付近の川のモデルとなっているのは八尾市の玉串川。川の両岸には桜の木々が並び、「玉串川の桜」として有名なようですが、近年沿道側の木が切られてしまったようで非常に残念です。しかし、ジョゼが周辺を散歩するシーンなど一致するカットも多く、この辺りが周辺風景のモデルと思われます。

【淀川】
★淀川河川公園枚方地区
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恒夫がジョゼから「四葉のクローバーを探してこい」と命令を受けて探しに来る河川敷だと思われます。

【寝屋川】
★萱島駅南側
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恒夫がジョゼの車椅子を押すワンシーンですが、萱島駅南側の寝屋川の萱島橋です。不確かなのですが、小説版・実写版の舞台は寝屋川という情報を見たような…とすると、過去作へのリスペクトとしての登場でしょうか。

【箕面】
★箕面私立メイプルホール・箕面市立中央図書館
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こちらはメインの舞台とは離れていますが、今回作品で重要なシーンで登場する図書館モデルは箕面市立中央図書館となっています。ジョゼが本の読み聞かせをする円形のソファも実在しており、内部も忠実に再現されていました。

【大阪大学】
大阪大学豊中キャンパス正門
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作中では恒夫は阪大生という設定で、通っている海洋生物学関係の研究機関は吹田のようですが、登校シーンで登場するのは豊中キャンパスです。

【須磨海浜公園】
★須磨海浜公園
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恒夫とジョゼが初めて心を寄せ合い、「別れ」の場所となる須磨海浜公園です。遠くに明石海峡大橋も見渡せ、大阪南港、淡路島まで一望できる絶景スポットです。


今回の舞台紹介は以上となります。舞台となる場所は大阪府内各所の他、兵庫県も含まれますが作中では一つの「街」としてうまく構成されていますね。『ジョゼと虎と魚たち』。アフレコの大阪弁へのこだわりも十分聞き応えがありますが、背景として登場する大阪の街並みも瞠目する点が多々あります。住宅街に住み休日は梅田やなんば、天王寺に繰り出す、そんな20代の若者が見た等身大の大阪が実によく表現されています。大阪近傍に住んでいる方はもちろん、関東など他地域に住んでいる方にも大阪の奥深さを知っていただける作品ですね。

なお、今回舞台探訪記作成にあたりまして、以下のツイッター記事を大変参考にさせていただきました。

テスラ様
うにまる様

先行探訪者のお二人に敬意を表します!



また、海遊館など登場していながらまだ紹介できていない場所もありますが、随時追加していきたいと思います。

*引用画像は全て比較研究目的で掲載しており、著作権は全て『ジョゼと虎と魚たち』製作委員会にあります、ので。

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